大磯旅行も、
今日で終わりね――

一週間以上いたっていうのに、
過ぎてみればあっという間
だった気がするわ。
本当、不思議よね――

ところであなた、
この旅行中は
ちゃんと休めたの？

こっちに来てからずっと、
みんなの引率とか
遊び相手ばっかり
してたみたいだけど――
昨日も、氷柱姉様に
コキ使われてたみたいだし。

まあ、そんなの別に
私には関係ないんだけど――
でも何て言うか、
疲れてるあなたの顔を見ると
こっちの気分まで
滅入ってくるのよね。

だから――
今のうちに、
少しぐらい眠っておいて
くれないかしら？
私が見ていてあげるから――

チビたちのことなら、
海晴姉様たちもいるんだし
大丈夫でしょ。

あっ、青空――
私にも、みかんもらえる？
ええ、2つ頂戴。

折角の連休なんだし、
はやぶさや、さくらに
会いに行けないものかしら――

って思っていたら、
どうやら口にしていたみたいで、

ちょうど近くにいたさくらちゃんに
「うららお姉ちゃん、さくらなら、ここにいますよ？」
なんて、首を傾げながら
言われたわ。

それで、色々説明したんだけど、
なんだか勘違いされちゃったみたいで

「うららお姉ちゃんにのられちゃったら――
さくら、ぺしゃんこにつぶれちゃうの！うえええん!!」

って、最後には泣かれちゃったわ――
はあ。
大体、私そんなに重くないのに。

前にも何度か、教えてあげたんだけど――
やっぱり、普通の女の子は
列車の名前に興味を
持ったりはしないものなのかしら？

私は、幼稚園児の頃から
こんなに大好きだっていうのに――

そうだ――
この際、あなたでもいいわ。
バレンタインデーに
約束もしていたことだし、
今から私がさくらのことや、
他にも色々、教えてあげるわ！

さあ、そうと決まったら早速
百日紅部屋に行きましょ ｖ
大丈夫よ、立夏ちゃんも小雨ちゃんも
反対するわけないし――